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子供を産んだ後は、今の仕事を辞めて自宅でWebライターをしようと思う
フリーランスでも夫の扶養に入ることができるのかな?
本記事では、上記のようにお悩みの人に向け、フリーランスは扶養に入れるかを解説します。
結論からいうと、フリーランスや個人事業主として働いていても、配偶者の扶養に入ることは可能です。
扶養には、①税法上の扶養と②社会保険上の扶養の2種類があり、それぞれ扶養に入るための条件が異なるため注意しなければなりません。
私も数年前までは夫の扶養に入っていて、国民健康保険料や国民年金保険料を払わずにすんでいました
特に、社会保険上の扶養に入れるかどうかで手取りが大きく変わってくるので、働き始める前に加入条件を確認しておきましょう。
本記事では、個人事業主として働きながら夫の扶養に入っていた筆者がフリーランスでも扶養に入れるのかをわかりやすく解説します。
- Webライター歴9年
- 現在の月収は50~60万円程度
- 8歳・5歳の子供を育児中
- FP2級取得、金融・相続専門ライター
- フリーランスや個人事業主は配偶者や家族の扶養に入れるのか
- フリーランスや個人事業主が扶養に入るための条件
- フリーランスや個人事業主が扶養に入るときの注意点
フリーランス・個人事業主も扶養に入れる
フリーランスや個人事業主として働いても、夫や妻の扶養に入れます。
扶養に入るための条件は収入条件がほとんどであり、フリーランスや個人事業主などは問われない場合が多いからです
なお、扶養には税法上の扶養と社会保険上の扶養の2種類があり、それぞれ加入要件が異なることを理解しておきましょう。
扶養には2種類ある
扶養は、①税法上の扶養と②社会保険上の扶養の2種類に分けられます。
それぞれ基準となる収入や扶養に入るための条件が異なるので注意しましょう。
世帯の手取りに大きく影響するのは、社会保険の扶養です
それぞれの制度について詳しく解説します。
税法上の扶養とは、いわゆる「103万円の壁」であり、年間の所得が103万円以下かどうかで扶養に入れるかが決まります。
税法上の扶養では、フリーランスや個人事業主の配偶者の所得が減ることで節税につながる仕組みです!
社会保険の扶養とは、いわゆる130万円の壁です。
国民年金の場合は、第三号から第一号になるので、自分で国民年金保険料を納めなければなりません
結論から言うと、扶養から外れた場合の影響度がより大きいのは、社会保険の扶養です。
社会保険の扶養を外れると、下記の金額を払う必要があるからです。
- 国民年金保険料:20万3,760円
- 国民健康保険料:約6~7万円
※どちらも収入130万円の場合。年金に関しては、前払制度を活用していません
社会保険の扶養を外れると、年間25~30万円程度の社会保険料がかかるので、手取りがその分減ってしまう恐れがあります。
フリーランス・個人事業主が扶養に入る条件
税法上の扶養と社会保険の扶養では、扶養の内容が異なるだけでなく、夫や妻の扶養に入るための条件も異なります。
社会保険の扶養は外れたときの負担が大きいだけでなく、夫もしくは妻の勤務先が加入している健康保険組合によっても扶養の条件が異なるので注意しなければなりません。
それぞれの扶養に入るための条件を解説します。
税法上の扶養に入るには、フリーランスや個人事業主として働く人の年間所得が103万円以下でなければなりません。
例えば、売上が150万円だったとしても、経費が50万円であれば扶養に入れます
社会保険の扶養に入るには、原則として年間の所得が130万円以下でなければなりません。
健康保険組合が設定している扶養の条件は、下記のものが多いです。
- 年間収入が130万円以下
- 年間所得が130万円以下
- 開業届を提出している個人事業主は収入にかかわらず扶養に入れない
特に、開業届の提出によって条件を定めている健康保険組合の場合は注意が必要です
青色申告特別控除を適用しようとして開業届や青色申告承認申請書を提出したが、結果として社会保険の扶養から外れてしまい損をしてしまう恐れもあるからです。
このような事態にならないように、夫や妻が加入している健康保険組合が定めている扶養の条件について、事前に確認しておきましょう。
上記のルールの他にも、毎月の収入に上限を定めているなど独自のルールを設定している健康保険組合もあります
扶養を出て収入の壁を気にしなくなるまでの体験談
私は2021年に夫の扶養を抜け、今では毎月50~60万円ほど稼げるようになりました。
結果として、扶養を出て世帯年収が上がったのですが、扶養を出ると決めるまでは非常に悩みました
本章では、私が扶養を出るまでの流れやしたことを紹介していきます。
2020年に開業届を提出したものの、扶養を出る気はなく仕事量を調整して年間所得が130万円になるように働いていました。
夫が加入している健康保険組合は、年間所得が130万円以下であれば扶養に入れるルールでした
ただ、稼働量が増えてきたことや相続ライターとして仕事をもらえる機会が増え単価が上がり、徐々に仕事量をセーブしても所得が130万円を超える計算になりました。
夫とも相談し、2021年は仕事量を調整せず、扶養を出て働くことを決意。
私が住んでいる自治体は年間所得130万円の人が払う社会保険料は約30万円程度です。
そのため、社会保険の扶養から外れても、絶対に手取りが減らないように「180万円÷12ヶ月=15万円/月」の利益を出すことを目標にしました!
2020年後半には毎月20万円近く稼いでいたので、十分達成できそうだったのも扶養を出る理由のひとつでした
扶養を出てからは仕事をあまり断らなくなりましたし、クライアントにも「扶養を出たんでバリバリ働けます!」「もっと御社の利益に貢献したいです」とアピールを続け、仕事を回してもらえるようになりました。
結果として、扶養から外れると決めた2021年は毎月30~40万円程度の収入を得られ大満足。
2022年以降も扶養から外れているので、収入を増やせるように日々頑張って作業しています。
家事や育児が苦手なこともあり、仕事量を調整して節約生活をするよりも、たくさん稼いで家事や育児を時短する方が性に合っています!
とはいえ、毎月の収入が増えるにつれ社会保険料や税金の負担が重くなってきたので、節税対策についても意識するようになりました。
具体的には、下記を行っています。
- ふるさと納税を活用する
- iDecoに満額で加入する
- 税理士に相談した上で家事按分を漏れなく計上する
- 仕事関連の書籍やオンラインスクールなどスキルアップにお金を使う
特に、ふるさと納税は節税につながるだけでなく、おいしい特産品ももらえるので、家族みんなで楽しんでいます!
とはいえ、月収が50~60万円になると、年間所得が夫の所得を上回る恐れが出てくるため、今度は世帯主が誰になるのか問題が浮上しつつあります。
年収の壁は130万円の壁だけではありませんでした……
フリーランス・個人事業主が扶養に入るときの注意点
フリーランスや個人事業主として働く人が配偶者の扶養に入る場合、加入する健康保険組合のルールを確認しておきましょう。
他にも、フリーランスや個人事業主として働く場合、下記に注意が必要です。
- 配偶者の勤務先の扶養条件を確認しておく
- 支払った社会保険料は全額控除の対象になる
- 扶養を出て配偶者の収入を上回ると子供が自分の扶養になる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
配偶者の勤務先が加入している健康保険組合によっては、扶養に入るための条件が異なる場合があります。
健康保険組合が設定している扶養の条件で特に多いものは、下記の通りです。
- 年間収入が130万円以下
- 年間所得が130万円以下
- 開業届を提出している個人事業主は収入にかかわらず扶養に入れない
他にも、毎月の収入額が条件になっている場合もあります。
夫が加入している健康保険組合は年間所得が130万円以下であれば扶養に入れるという緩めの条件でしたが「減価償却費や交際費など一部の経費は経費に含められない」などと独自のルールがありました。
確定申告で計算した所得がそのまま扶養の加入条件に使えるわけではないので、年末は少しドキドキしていました
扶養を外れて自分で社会保険に加入する場合、支払った保険料は全額が所得控除の対象となります。
確定申告は非常に手間がかかりますが、クラウド会計を使用すれば質問に回答し金額を入力するだけで確定申告書を作れます。
私もマネーフォワードクラウド確定申告を使用し、確定申告や会計処理の手間を軽減しています
クラウド会計は複数試しましたが、マネーフォワードクラウド確定申告はクラウドワークスやa8.netなどWebライターが利用するサービスの多くが連携対象になっているのでおすすめです。
扶養から出て収入が順調に上がり、自分の収入が配偶者の収入を上回った場合、自分が世帯主となり子供を扶養に入れることになるのでご注意ください。
加入している社会保険が勤務先の健康保険組合の場合、家族の人数が増えても社会保険料が増えることはありません。
会社員の夫からフリーランスの妻へ世帯主が変更になり、妻が子供を扶養家族にするだけで社会保険料が増えるのでご注意ください。
私は最初この事実を把握しておらず、社会保険の扶養から外れる=いくらでも収入を増やせると勘違いしていました
しかし、実際には子供たちが夫の扶養から私の扶養に移ることで、社会保険料の負担も増えるし、夫が勤務先から支給される家族手当も減るし年間数十万円程度損をしてしまう計算です。
もっと仕事を頑張り自分の限界に挑戦したい気持ちはありますが、ライフワークバランスを考えると、夫の収入を超えてしまうのは避けたいですね。
フリーランス・個人事業主が扶養に入るときによくある質問
最後に、フリーランスが扶養に入れるか悩んだときによくある質問を紹介します。
- フリーランスは扶養に入れる?
- 税法上の扶養であれば、年間所得が103万円以下であれば扶養に入れます。
社会保険の扶養は年間所得が130万円以下であれば扶養に入れる場合もありますが、健康保険組合によって条件が異なるので事前に確認しておきましょう。
- 扶養内で働くフリーランスも確定申告が必要?
- 扶養内で働いているかは関係なく、給与所得を得ていないのであれば年間所得が48万円を超えたら確定申告をしなければなりません。
青色申告承認申請書を提出している場合は、所得に関係なく毎年の確定申告が必要です。
【まとめ】フリーランス×扶養内で仕事量を調節するのもアリです!
フリーランスや個人事業主として働いていても、家族の扶養に入れるので、仕事量を調節して家事や育児のバランスを取るのもおすすめです。
特に子供が小さいうちや配偶者が激務でワンオペ育児を強いられる場合、自分が倒れないように無理のない範囲で働くのが良いでしょう。
フリーランスであればコツコツとスキルアップして徐々に収入を増やすこともできますし、Web系の職種であればフルリモートの仕事も多いです。
子供が小さいうちに出来る範囲で仕事に取り組めば、数年後には理想の働き方や暮らしを実現することも夢ではありません。
この記事を読んだ人が1人でも多く、自分の理想の働き方を実現できることを願っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました